橘谷 喜屋武 エルナン アルマンド

ペルー

日系スカラーシップ留学体験談~橘谷さん

どうして日本へ留学しようと思ったのですか?

2003年にペルー日系社会のエマヌエル診療所で開催された「鍼灸特別講座(2ヶ月間)」に参加したことがきっかけとなり、鍼灸の知識を深めたいと言う思いが強くなりました。しかしながら、ペルーでは鍼灸を正式に学ぶ専門学校がなかったため、海外で勉強する可能性を探していました。その様な時期に、日本財団の新しいスカラーシップ制度をペルー新報という日系社会新聞で知り、応募を決めました。

日本での生活はどうでしたか?

日本財団の奨学金のお陰で日本では非常に快適な留学生活を送ることが出来ました。その上、日本財団の留学生たち家族の様な関係を築くことができ、みんなで自発的に日本財団留学生会(NFSA)をはじめることが出来ました。NFSA活動を通じて、様々な社会貢献活動を行うことが可能となり、これらの活動を通じて、専門分野外で学べることがたくさんありました。5年間はあっと言う間に過ぎ、今でも日本財団やOBOG生たちと深い関係を維持しています。

どのような勉強・研究をしていましたか?

5年間の間に鍼灸の専門学校(3年間)と臨床鍼灸学科の修士課程を卒業することが出来ました。鍼灸師免許習得後、大学院に通いながら築地の国立ガンセンターで実習生として様々な技術を学ぶことが出来ました。修士論文は国立ガンセンターのデーターベースを使った「乳癌化学療法の副作用による末梢神経障害への鍼灸治療に関する研究」を行い、鍼灸治療の効果について検討することが出来ました。

留学を通して、日系人としての意識が変わりましたか?

留学生活やNFSAの活動を通じて様々な国の日系人と知り合うことができ、ペルーや世界の日系社会の現状を考え直す大きなチャンスとなりました。近くで様々な日系人たちの現状について話し合えたり、発表したりして、自分の日系人としてのアイデンティティや意識が強くなったと感じています。お陰様で今でもペルー日系人協会と強いつながりを保つことが出来ています。

卒業後の進路

卒業後、ペルーに帰国して、ウカヤリ州でアマゾンハーブを中心としたアグロフォレストリー栽培普及とフェアートレードの構築をメインとしたNGO活動に関わることが出来ました。個人的には鍼灸とアマゾンハーブを組み合わせたら大きな成果が出せるのではないかと考えています。現在でもアマゾンハーブのアグロフォレストリー栽培を続けながら、伝統医療の施術所の開業を目指しています。

これから留学を考えている人へメッセージを!

日本財団の留学生制度は一言でまとめますと「最高です!」。もし日本で勉強したいのであれば迷うことはありません。