山下 健二 ホドリーゴ

ブラジル

日系スカラーシップ留学体験談~山下さん

どうして日本へ留学しようと思ったのですか?

私が生まれ育ったブラジルよりも科学技術が進んでいて、祖父母の故郷であることが日本に留学することを決意しました。

日本での生活はどうでしたか?

17歳で来日したため、親に頼らず、大人としての生活を実は日本でしか経験していません。
日本での生活は素晴らしいと思います。街が清潔できれいで、公共サービスガ充実していて、人は礼儀正しく、治安が良いです。不思議に思うことは、こんな素晴らしい国に住んでいるのに日本人が非常に多くのストレスを抱えて、悲観的であることです。楽観的な国民性のブラジルで育った私にとって考えられません。日本企業に就職し、更に新しい不思議を発見し、日本社会に驚くことがまだ多いです。
日本に来て、14年間がたちました。お陰様で大きな病気、怪我をすることがありませんでした。贅沢もできませんが、お金で困ったこともありません。
大学院在籍中に妻と出会い、6月にパパになります。これからの日本での生活が更に楽しくなりそうです。

どのような勉強・研究をしていましたか?

大学では光ファイバセンサの研究に従事していました。
光ファイバは現代社会の情報通信を支えていますが、実は光ファイバを用いて歪や温度を測定することができます。私は光ファイバを建築物や飛行機の羽などに埋め込み、光ファイバに沿って歪を測定することで故障している部分を検知するシステムを構築するための技術を目指していました。
会社に就職をした今は、自動車部品の設計、開発に従事しています。

留学を通して、日系人としての意識が変わりましたか?

そんなに大きな変化はなかったと思います。
NFSAに入ったことに大きな影響を受けました。私のように南米の生まれた国、そして日本の両国に親しみを持っている仲間がこれほど多くて、他の国にもいるとあまり思っていなかったからです。

卒業後の進路

日本学術振興会の特別研究員に採用された時点でスカラーシップを辞退した後、博士課程を修了し、研究員の任期まで東京大学大学院工学系研究科の研究員として光ファイバセンサの研究を続けました。
その後、古河電気工業に就職をし、自動車部品の設計、開発に従事しています。

これから留学を考えている人へメッセージを!

日本は大変住みやすい国だと思っています。まじめに勉強をすれば、かなり多くの分野において世界最高峰の研究に携わるチャンスがあると思います。