友 かおり カロリネ

ブラジル

日系スカラーシップ留学体験談~友さん

どうして日本へ留学しようと思ったのですか?

自分の祖先のルーツや文化、伝統、ブラジルの反対側にある小さな国の最先端技術、教育や人々などに昔から興味があったため、日本留学は以前から考えていました。

日本での生活はどうですか?

特に東京に住んでいる自分にとって、日本での生活はとても便利です。これから日本留学を考えている方へのアドバイスとして、日本に来る前にできるだけ日本語の勉強をして下さい。日本での様々な手続き、特に行政関係の手続きは日本語が必要です。この点に関してNFSAで様々な研修があるため他の奨学生との交流が深まり、生活面で問題があるときは助けてもらうことができ、日系スカラーシップに大変感謝しています。

どのような勉強・研究をしていますか?

CIA World Factbookによると日本の幼児死亡率は世界で2番目に低く、特に早産児死亡率は極めて低いことが知られています。私の研究は日本とブラジルの新生児特定集中治療室の比較です。どの国でも可能な限りベストな医療を住民に提供することを目標としていると思いますが、各国の実際のサービス内容の評価をし、違いの要因を分析することによってお互いから学ぶことができます。それ以外にもアンゴラの児童保健向上のために母子手帳の効果を図るインパクト評価のプロジェクトにも参加しています。とても優秀なプロジェクトのメンバーがいつも色々手助けをしてくれるおかげでたくさんの知識を得ることができました。

留学を通して、日系人としての意識が変わりましたか?

変わりました。日本で学び生活する機会を得たことで日本という国や文化をもっと理解することができ、違う目線で見ることができるようになりました。日本の風習、儀式や祖先から受け継いだ価値、祖父母の態度や考え方などが理解できるようになりました。日本から移住してきた祖先が日本人会や学校などブラジルにある様々な団体を通じて日本の伝統を守り、保持し次世代に伝えるために多大なる苦労をしたことも理解し感謝します。日系人としての文化的アイデンティティを保持するためには、継続して日本の文化を学び共有し、次世代に伝え働きかけることの重要性を認識しました。

将来の夢は?

これまでの人生の中での貴重な経験、特にこの奨学金制度で日本留学することができたことに感謝し、たくさんの人々を支援できるようなすばらしいプロジェクトを立ち上げて実施したいです。

これから留学を考えている人へメッセージを!

奨学金を勝ち取り、いい大学に入学し、日本での生活に慣れ、大学を卒業するまでの一連の流れは大変な苦労を伴いますが、それだけの価値はあります。よい種をまいておくことは将来成果を得るために重要なことです。