島袋 カロリンネ めぐみ

どうして日本へ留学しようと思ったのですか?
日本に留学しようとした理由はアジアについて、日本社会についても理解しようと思ったからです。私は日本で生まれ13歳の時にブラジルに渡りました。高校生の時から国際的に働きたい、日本とブラジルをつなげたいという夢がありました。それを踏まえて国際関係学を専攻し、その後、経済学部に編入しました。この時点で経済を通して、日本とブラジルを繋げたいと思うようになりました。ブラジルでは国際経済でも欧米を中心に学習していたので、アジアについてさらに勉強したいと思うようになりました。そのため、日本への留学を決意し、先進国という観点から経済を学ぶということにも興味を持ちました。
日本での生活はどうですか?
大学院の入試試験が大変でした。わたしは留学生ビザで来日していなかったので、大学によっては日本のファイ学生と同じ試験枠を受けたり、場合によっては留学生枠で受験をしたりと情報を細かく集める必要がありました。早めに行動して損はないと思います。
生活については、日本でのというよりはタイミングでコロナパンデミックの最中に来日することになったのが大変でした。そこで、手探りに全部オンラインで授業をするということに不満と不安を覚えました。しかし、来日した時他にもNFSAの留学生がいたことで、相談相手ができて、日々の不安を話せる相手がいたことは心強かったです。慣れない環境の中一人でいるのは大変ですが、NFSAという頼れる仲間、必要な時に手伝ってくれる仲間、そして、大変な時に手伝いたいと思える仲間がこの奨学金を通して得られました。また研修などを通して、日本中に散らばっているNFSAの留学生との交流も出来ましたし、本来なら出会えないであろう分野の頼りになる友達が出来たと思います。
最後に私は現在NFSAと外部に学生の交流会を計画中です。そのような企画を実行に移そうと思えたのは日本財団と海外日系人協会の後押しがあったからこそだと感じます。
どのような勉強・研究をしていますか?
修士論文では人口構造変化が南米の国々の経済成長にどのような影響を与えているのかを研究しました。当初は違うテーマを扱っていたのですが、その分野は先行研究が多いこと、授業などで学んだ知識で十分だと感じたことから担当教員と話し合い変えることになりました。その後、南米の国々、特にブラジルが高速な高齢化に直面しているのを知り、人口構造変化に目を向けるようになりました。結果として、ブラジル、チリとアルゼンチンを研究対象とし、比較しました。残念ながら、統計的に完璧な結果にはなりませんでしたが、結果が有意ではないという結果は経済学を扱う上で大いにあり得るという大事なことも確認できたと思います。興味深かったのが、チリとアルゼンチンで人的資本(教育)の影響力がない、あるいは小さいことでした。これはもう少し2国の経済状況を調べてみる価値があると思います。
修士課程ではもちろん研究も行いましたが、それ以外にも統計的知識と計量経済学的な知識が身に着いたと思います。学部では授業などはありますが、計量経済学を本格的にやることは少ないため、改めて学び、実際にソフトウェアを使いながら学べたことで理解度が深まったと思います。

留学を通して、日系人としての意識が変わりましたか?
変わりました。私は日本で生まれて、13歳の時にブラジルに戻りました。それまで、日本にいる間は日本人という認識がなく、個人としてブラジル人ということを自分のアイデンティティとしても思うこともありませんでした。正直、アイデンティティということも気にしていなかったと思います。ブラジルに渡り、多くの日系人と日系人ではないかたとも関り、そこでアイデンティティを日系ブラジル人として認識出来ました。
そして、2020年に来日しました。この経験から、日系人でも様々なバックグラウンドの人々がいる、私は恵まれていることを認識できました。意識として変わったのは日系人同士、とくにバックグラウンドが似ている人同士なら、説明を多くせずとも理解できるという理解があったのですが、それを改めて1人1人の経験は違い、私のように日本に生まれて母国に帰った人の中でもブラジルの認識、言語に対する考え方は異なるということを意識しました。
将来の夢は?
将来の夢は来日当初と変わらず、経済を通して、日本とブラジルのつながりを強くしたいです。経済にも様々なパイプがありますが、政治的あるいは政策的にではなく、貿易をとおして国々をつなげたいです。そのため、まずは実務的に貿易や営業戦略を学び、日本とブラジルの貿易スペシャリストになりたいと思います。
これから留学を考えている人へメッセージを!
日本に留学を考えている方、迷っているならぜひ挑戦してください。しない後悔より、する後悔。文化を学び、言語に触れ、人と触れることで成長すると思います。計画するときは経験者にお話を聞いて、奨学金に興味があるのであれば、躊躇せず先輩方とも連絡を取り、情報を得ること。留学前は情報をどれだけ集めて、準備できるかで来日後のバタバタ感は避けられると思います。
もちろん、簡単な挑戦ではなく、思い通りにいかないことも留学生活ではあると思います。そのようなときはいつでも逃げてもいいという気持ちで、自分に優しく、自身をもってやってみる。
