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留学生会からのお知らせ

Nrm/Ep.12 – 多分もう存在しない「ホーム」シックの味

みなさん、こんにちは。22期生のなるみです。

大学院生活は始まったばかりですが、課題続きで忙しくしています。私の研究科はあらかじめ指定されたリーディングを毎週院生がローテーションで発表する形式がほとんどで、早速何度か発表をしました。すでに同プログラムで研究生をしていたおかげで、すぐになれることができたかなと思います。そんな中、1人暮らしも1ヶ月ほどになりました。快適ですが細かい家事も増えて日々奮闘中です。

みなさんは忙しい時ほど妙なこだわりを持ってしまう、なんてことはありませんか?余裕はないけどお気に入りのお店で食べたいとか、あそこのカフェで勉強したいとか突然思い立ってしまいます。

そんな気持ちで先日は家の近くにある沖縄料理屋に行きました。2月の冬の研修では、タコライスやスパムおにぎりなど美味しいものがありすぎて沖縄そばを食べられずに帰ってしまったのですが、今度こそ馴染みの味が食べたいと思い立って、課題も終わっていないのに足を運びました。「涙そうそう」や「長い間」が流れるお店で、久しぶりに豚肉とかまぼこが乗った「そば」を注文しました。1口食べてみるとそれはまさにペルーの沖縄県人会や日系レストランで食べ慣れてきた味そのもので、家族や友達と食べたり、文化イベントがあるたびに出ていたことを思い出すと、初めて少しだけホームシックを感じました。

不思議なことに沖縄では感じなかった「懐かしさ」をこの1杯で感じたのですが、自分の中の「沖縄」はその土地自体というよりは、家の習慣や日系社会の中に存在しているものなんだなと改めて実感しました。そしてホームシックになった帰り道、ペルーにいつ一時帰国しようかと考えていたものの、きっと日本で1年過ごした自分が帰っても完全に「戻った」気持ちにはなれないのかな、とも同時に思いました。1人での生活や価値観の変化があった中、今の自分が戻ったらきっとどこか自分の居場所でないような、不思議な気持ちになるのだろうなと想像します。

こうして移動を繰り返す私たちは、どこへ行っても「そこ」の人間ではないような感覚を持ちながらも居場所を見つけて、戻ることがあってもその感覚を前と同じように完全に取り戻すことはできなくて、常に変化していく不可逆な道を辿っているのだなと思います。

なるみ