目には見えないスーパーパワー KKA Chapter 2
最初は、質問の意味を少し勘違いしていたのかもしれません。
「スーパーパワー」と聞いたとき、私は何か特別なものを思い浮かべました。とても大きなもの。まるで不可能を可能にするような力。
でも、少しずつ分かってきた気がします。スーパーパワーとは、必ずしも派手なものではないのかもしれません。
静かで、目立たないものでもいいのかもしれません。私にとってのスーパーパワーは、おそらく自分の価値観や信念です。
困難な状況でも前に進み続ける力。
正直であること。あきらめないこと。人を尊重すること。そして、優しさを忘れないこと。
さらに、自分が今まで成し遂げてきたことは決して一人の力ではなく、多くの人たちの支えがあったからこそ実現できたのだと忘れない気持ち。そして、その感謝の気持ちを少しでも誰かに返したいと思う心です。
日系人であるということは、単に日本の姓を持っているということではありません。
世代を超えて受け継がれてきた価値観を大切にし、それを日々の小さな行動の中で実践していくことだと思います。
誰も見ていなくても正しいことを選ぶこと。
そんな価値観について考えていると、ゴールデンウィークのことを思い出します。
ご存じない方のために説明すると、ゴールデンウィークは日本で最も重要な連休の一つです。複数の祝日が続くため、多くの人が旅行をしたり、家族と過ごしたり、春を楽しんだりします。
日本へ来る前から、その話をたくさん聞いていて、とても楽しみにしていました。
旅行の計画も立てていましたし、いろいろな場所を訪れたいと思っていました。
しかし…。
神様には別の計画があったようです。体調を崩してしまいました。
学校生活が忙しかったからかもしれません。時々食事を抜いていたからかもしれません。
あるいは、新しい環境に慣れようと頑張りすぎて、体が疲れていたのかもしれません。
その結果、私はゴールデンウィークのほとんどを部屋で隔離生活をしながら過ごすことになりました。
でも正直に言うと…。
それほど悪くはありませんでした。
むしろ、本当に必要な休息だったのだと思います。日本での生活は刺激的で、美しくて、とても充実しています。その一方で、少し圧倒されることもあります。
あまりにも多くのことが一度に起こりすぎて、私の体が「少し休みなさい」と教えてくれたのかもしれません。
というわけで、思っていたよりもずっと早く日本の医療制度を体験することになりました。
そして、病院で1万円を支払ったときは、本当に身が引き締まる思いでした。
もちろん、その後友人たちは私に新しいあだ名を付けました。
「Keiko Virus 2026」。
正直、それは仕方ないですね。でも、私の心に一番残ったのは病気そのものではありませんでした。それは、人の優しさでした。
ペルー人の友人たちが部屋まで食べ物を届けてくれたり、ブラジル人の友人がドーナツとジュースをドアの前に置いてくれたり。
そして、
「しばらく会ってなかったね。大丈夫?」「何か必要なことがあったら、いつでも言ってね。」
そんなメッセージを送ってくれたり。
そのとき、私は大切なことに気づきました。
もしかすると、自分の「スーパーサイヤ人パワー」を見つけることも、一人ではできないのかもしれません。
この旅について考えれば考えるほど、私は自分一人の力でここにいるわけではないと感じます。
家族がいて、友人がいて、先生方がいて、奨学金があって、そして、私自身が自分の夢を信じきれなかった頃から、私を信じてくれた多くの人たちがいました。
私たちは時々、成功とは個人の努力だけで成し遂げられるものだと思いがちです。
けれど、一人ひとりの背後には、その人を支え、前へ進ませてくれる多くの見えない手があります。
だからこそ、私の本当のスーパーパワーは「感謝」なのかもしれません。
これまで受け取ってきたすべてのものに敬意を払い、その恩を少しでも誰かに返したいと思う気持ち。
そして、きっとそれこそが本当に大切な力なのだと思います。







