本間 シルビア はるみ

ブラジル

日系スカラーシップ留学体験談~本間さん

どうして日本へ留学しようと思ったのですか?

私はブラジルで理学療法の課程を卒業しました。理学療法と東洋医学の実践を統合し、より良い治療法を患者に施すことができると常に信じていました。私が子供だったとき、父が日本の鍼灸師から鍼灸治療の講習を受けているのを見て、そのテクニックに感銘を受けました。この治療法は大きな成果をもたらし、私が年を重ねるにつれて、鍼灸治療への関心も高まりました。
日本の鍼灸は、痛みが少ないだけでなく、効率的な灸療法などの技術を採用しています。また、日本は平均寿命の長い国であり、患者さんが健康を享受するためには、適切な栄養と運動をする生活習慣が重要であると信じてきました。ですので、私はその知識を持ち帰って母国の患者さんにアドバイスできるように、日本人の健康についてもっと学びたいと思っていました。
それに加えて、私は常に私の祖父母の国を留学生として知りたいと思っていました。

日本での生活はどうでしたか?

初年度は、留学生の寮で生活し日本語を勉強していました。その後はアパートで暮らし、最初は聴講生として技術用語を学んだ後、一般の学生として鍼灸を学び始めました。私は、授業やテスト、言葉を理解するのに苦労したので、内容を学ぶためにはとても勉強しなければなりませんでした。日本で鍼灸師として働くには、コースを受講するだけでなく、国家試験に受からなければなりません。そのため、基本的なことを多く学び、実技の授業で学んだ技術を改善するために練習しました。幸い私は専門学校を卒業することができ、国家試験にも合格しました。
私は奨学金をもらっていたので、個人的にお金の心配をせずに、勉強に集中することができました。それは私の研修にとってとても大切なことでした。私は留学生の集まりや活動にも参加しました。日本財団から与えられたすべてのご支援に心から感謝しています。

どのような勉強・研究をしていましたか?

私は現在、診療所で鍼灸師および理学療法士として働いています。そこでの私の主な役割は鍼治療ですが、両方の技術を統合することで良い結果を得ています。それぞれの患者さんにはそれぞれの症状に合った治療が必要なので、最善の治療法を選ぶことができるように、今も多くのことを学んでいます。鍼灸の仕事は、全体的に患者さんを診断し、身体的、感情的な状態を改善する補助的な治療であるため、私は鍼灸の仕事をとても楽しんでいます。私たちは病気だけではなく、その人全体を治療しています。
私は診療所で働くかたわら、在宅ケアにも従事しています。

留学を通して、日系人としての意識が変わりましたか?

私は日本に行く前にも、日系人であるという意識を持っていたと思いますが、日系人としての意識がさらに高まったと思います。

卒業後の進路

日本では、専門学校を卒業することができ、また、日本での鍼灸治療に必要な国家試験に受かることができました。卒業した後すぐに、私はブラジルに戻りました。
ブラジルでは、鍼灸治療は専門的なヘルスケアコースとみなされています。日本で勉強している間に、すべての鍼灸の専門家は、専門コースの後で試験を受けて資格を取得するべきであるという決定がなされました。この試験には4年かかりました。2016年11月、私はこの試験に受かりましたので、今は問題なく鍼灸師として働いています。試験の準備中、私は理学療法士としてのみ働いていました。

これから留学を考えている人へメッセージを!

もし日本で勉強したいと思っているのなら、たくさん勉強してください! 言語、生活習慣、文化の違いについて学んでください。 時間はとても早く過ぎてしまうので、最善を尽くして、あなたの時間を楽しんでください!