伊藤 忠明

ペルー

日系スカラーシップ留学体験談~伊藤さん

どうして日本へ留学しようと思ったのですか?

自分にとって、日本での留学は夢でした。日本に4歳の頃から7歳まで生活しましたが、帰国してみてペルーと日本の教育面の違いなどを肌で感じて、また日本で勉強したいという気持ちが高まりました。両親のサポートもあり、日本語の勉強を「いちご文化協会」という日本語の学び舎で続け、中学生の頃に奨学金を通して日本の大学院に行きたいと思うようになりました。

日本での生活はどうですか?

日本での生活はとても充実していて、ゴミのない街並みであったり、守られる交通規則などが安心感を与えてくれます。移動によく使う電車の出発・到着時間があっていることにも驚かされます。
日本に来る前から良いイメージがありましたが、来日してみて、日本の変わりようを見ると、常に進歩と発展に向かっている国だとわかります。
日系スカラーシップの奨学金の長所は、日本にいながら、同じく日系人の留学生との交流活動があり、各国のユース日系の活動などについて色々と意見交換ができることだと思います。異なった日系社会について話し合い、自分の「日系アイデンティティー」というテーマについて触れ合えるのもとても貴重なことだと思います。日本に来てから、若い日系人の歩むべき道について考える時間が増えました。

どのような勉強・研究をしていますか?

来日して、1年目は新宿日本語学校に通い、江副式の日本語教育を受け、自分の日本語のレベルを上げるとともに、日本の文化について知識を広げることができました。4月から始まった2年目は、桜美林大学で大学院生活をスタートし国際協力専攻での授業が始まったばかりです。現在は国際協力研究をメインとした著書や、文献などを色々と読んでいて、自分のやりたい研究に繋げられればと思っています。

留学を通して、日系人としての意識が変わりましたか?

日系人としての意識は変わりました。自分に日系アイデンティティーとは何なのか、そして日系人としてのミッションと何なのか、という問いに責任を持って答えられるようになれたと思います。来日して、ペルーでは見つけられなかった、「日系アイデンティティー」というものを掴めたと思っています。

将来の夢は?

今の夢は、大学院で国際協力専攻の勉強を終え、日本と南米(ペルー)の国際関係をテーマにしたプロジェクトに参加することです。また、国際協力をメインに研究者となり母国ペルーの大学で教授職を通して研究に貢献できたらと思っています。もう一つの夢はペルーで日本語学校(塾)を作る事です。日系人の日本語強化を通して、自分と同様に将来日本で留学できる日系人を育成できたらと思っています。

これから留学を考えている人へメッセージを!

日本という国のイメージだけに囚われないでください。この国はいつも我々にサプライズをもたらしてくれます。日系人は日本の一部であることを忘れないでください。日系人とは母国と日本の代表であり、異なった文化を持つ両国の架け橋の役目を果たす責任がある者です。一緒に頑張りましょう!