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留学生会からのお知らせ

12月-師走

早いもので、今年も暮れようとしています。みなさんは、どんな1年になりましたか?

最近の私は、まさに「論文漬け」の毎日を送っていました。博士課程の大きな山場である投稿論文があります。それも3本同時に修正稿を出すという状況で、ずっと考え込んで、パソコンの画面と向き合い、小さな文字を追いかける日々でした。正直、心も体も凝り固まってしまいそうなほど必死でした。

そんな中、少しだけ研究室を飛び出して、筑波大学マレーシア校を訪ねる機会がありました。

初めて降り立ったマレーシアで私を包み込んだのは、むわっとした熱気と、街中にあふれる多種多様な言葉、マレー語、中国語、英語、ヒンディー語……。歩いているだけで、耳に飛び込んでくる音の響きが次々と変わります。驚いたのは、異なるルーツを持つ人たちが、当たり前のように混じり合って生活している光景でした。フードコートでいろんなスパイスの香りが混ざり合うように、多様な文化がごちゃまぜのまま存在している。その心地よい活気に触れているうちに、私の硬くなっていた心も、すーっと解きほぐされていくのを感じました。

Nasi Lemak ナシレマ

「一つの正解だけがすべてじゃない」

そんな当たり前のことを、マレーシアの日常が教えてくれた気がします。部屋にこもっていると、どうしても視野が狭くなってしまいがちです。でも、一歩外に出ればこんなにも広い世界があり、多様な価値観の中で人々が生きている。その事実に触れたことは、私にとって何よりのリフレクション(振り返り)になりました。

日本に戻り、再び論文と向き合う日々が始まりました。相変わらず作業は大変ですが、今の私にはマレーシアで見たあの鮮やかな景色があります。

「この論文の先には、広い世界が待っている」

そう思うと、デスクに向かう足取りも少し軽くなる気がします。

18期生 ムカイ