Bruna #14
日常の美しさ
皆さん、こんにちは。22期生のブルナです。
ほぼ毎日のように、家の近くにある小さなお店の前を通ります。時間が経つにつれて、そのお店のオーナーの一人である、とても感じの良い若い女性、カレンさんと仲良くなりました。買い物に行くと、休みの日はどこに行くのか、彼女はどこに行くのかなど、日常のちょっとしたことを話します。
ある夜、いつものように歩いていると、そのお店の壁に一枚のポスターが貼られていることに気づきました。それは「千石MAP」という地図で、地域に昔からある小さなお店と、そこに関わる人々の物語が紹介されていました。
この地図が、それぞれの家族の歴史や思い出、お店、そして地域そのものをつないでいることに、とても美しい詩情を感じました。カレンさんは地域のお店の方々に話を聞き、それぞれの物語を集め、この地図を通して一つの地域の記録として形にしました。私にとって、それは日常の美しさと、都市の暮らしそのものをとても美しく表現しているように感じました。
そして何よりも興味深いのは、私の大学院での研究テーマが、まさに**ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)**だということです。人々のつながり、相互の信頼、互酬性、そして地域の人々を結びつける共有された価値観。そんなソーシャル・キャピタルの、とても具体的な形を、まさに自分が住んでいる街の目の前で見つけたような気がしました。
そして、この偶然にはもう一つ面白いつながりがあります。
日本に来る前、私はブラジルのサンパウロで住んでいたピニェイロスという地域でも、よく似た仕事をしました。そこでは、地域の歴史をつくってきた公共空間や建物、そして住民や商店主の方々について一冊の本を制作しました。地域の人々の個人的な思い出を集めると、それは自然と、その場所そのものの記憶と重なっていきました。
その本はこちらからご覧いただけます:
https://bit.ly/46aY1AA
もしかすると、私が都市に魅力を感じるのは、都市の歴史が大きなモニュメントや有名な建物だけに残されているのではなく、小さなお店や、道ですれ違う人々、何気ない会話、そして少しずつ積み重なっていく記憶の中にも存在しているからなのかもしれません。
今回は、そのすべてを、いつも買い物をしている小さなお店の前で見つけました。